英検 リーディング 過去問題を使いながら文脈推測力を高める。

英検リーディング対策で過去問を使っている方も多いと思うのですが、英検の水準が高くなればなるほど、より難しい英文を読む技術が問われます。そして、難しい英文を読むのに問われる技術と言うのは、文脈を如何に把握できるか?ということです。

難しい英文を読めるようになるためには、たくさんの英文を読まないといけないのは確かなのですが、これをやっていると、時々 間違った方向に進む方がいます。その間違った方向というのは、英文が読めない= 英単語をたくさん知らない と思い込むということです。そして、英文をたくさん読むことをやめてしまい、英単語をたくさん暗記する方向にへ進んでしまうと、時間をかけてもなかなか英文を読めません。

確かに、たくさん英単語を知らないと読めないという場合も多いのですが、私から見ると読むのに十分な英単語力であったとしても、英文が読めないという方が結構いらっしゃいます。それは、文脈を把握する力が足りないということです。文脈を把握する訓練が必要になります。

文脈を把握するためには、英検の過去問題を読みながら、たくさんの英文を読まなければならないのですが、基礎的な知識が必要になります。

・文章の構造が掴める。(主部 述部などが正確に把握できないと、文脈から意味を推測することが難しくなります。)

・修飾関係が見抜ける。(関係詞節、現在過去分詞や不定詞の修飾など。)

・わからない英単語の品詞が解かる。(これが出来る為にも、やはり構造を掴めることが重要です。)

上記のような知識があれば、あとは文脈推測をする練習あるのみです。

日本人は当然ですが、日本語であれば、結構文脈把握を自然にやっています。例えば以下のような形です。

「彼のお姉さんの手料理は非常に美味であったが、妹のものは____であった。同じ遺伝子をもった姉妹であるのに、なぜああまで違うのか?と暫し困惑した。」

などと文があれば、このブランク部分にくる品詞が形容詞であり、そしてどのような意味であるかがわかります。文脈が把握できれば、多少の語彙力不足は恐れるに足りません。

英検 多読 で効果が上がる人・上がらない人。

前回のブログで英検と多読についての話をしましたが、今日は多読をやっているのに、うまく効果が出ない人の話です。

あくまでも私の経験上からですが、多読がうまくいかない人の原因は・・・それはズバリ一文一文を正確に訳すことができない人です。関係代名詞が付いたり、不定詞などが付いたり、現在・過去分詞が文章に付いて、文全体が長くなったときに正確に訳すことができない人です。一文一文を正確に訳すことが出来ない人は、どんなに多読をやっても、自分の頭の中で結局理解しながら文章を読んでいないので、効果が上がらないのです。教室に通っている生徒さん達の中で、多読がきちんと出来ている人は、一文一文を正確に訳すことができています。(ですから、多読をやっても効果を実感できて、長続きさせることができるのだと思います。)話はそれますが、ついでを言うと、海外留学をしても英語が上達しない人は、ほぼ100%英語を正確に読む事が出来ない人です。

受験時代に英語が得意でなかったり、きちんと勉強していない人は、一文一文を正確に訳す訓練をまずしていかなければなりません。そうでなければ、どんなに英検の問題を沢山読み込んでも、時間ばかりが無駄になって効果が上がらないです。効果が上がらない英検学習をやっていると、次第にモチベーション下がってきます。

さて、一文一文を正確に読めるようになる為の対策についてですが、大学受験用の精読教材の中で解説が詳しいものを選び理解を深めながら、構造把握することが一番安上がりで効果的であると思います。

多読をする前に是非自分である程度英文をキチンと読めているか、検討してみて下さい。

英検 多読 の効果

英検学習をしている方の中には、英文をなかなかスラスラ読めないという方がいらっしゃると思います。原因は色々考えられますが、基礎的な英文法の理解はできているのに、スラスラ読めないということであると、英文を読む時間が圧倒的に足りないということだと思います。

英文を読むためには語彙力も必要ですが、少しわからない英単語がある位でしたら、わからない英単語を推測しながら読むことができるので、分量を稼ぐためにも多読するのが良いでしょう。

英語の文章たくさん読んだ場合の、最大の効用は「文章全体を把握する力がつく」ということです。この力が付いてくると、英検の問題を読んだ時に内容理解が進み、問題を正答できる確率が上がります。また、英検準1級のリスニングパート2のような割合難しい英文が流れてくるセクションで、話の流れをつかめるので、得点できる確率もあります。

多読を始めた最初のうちは、読み慣れをすることが大切ですので、やさしいものを読む事が大切ですが、それがこなせるようになったら、自分の現在の水準より、若干難しいものを読み続けると、文章全体を把握する力が形成されます。ポイントは 自分の現時点での水準より少しだけ難しいものである ということです。

1文1文を正確に日本語に訳することができる方は、沢山の英文を読んでみることをお勧めいたします。

英検 リーディング 細かい英文法学習は英文を読みながら行う

英検学習をしている生徒さんの中には、英文法をみっちり勉強している方もいらっしゃるかと思います。中学校3年間分の英文法の理解も怪しい方は、ある程度がっちり勉強しなければいけないと思うのですが、英文をある程度読めるようになる段階までの英文法を習得した方は、細かい英文法を、英検の過去問を読みながら、習得すると良いと思います。

英検の英文を読みながら、英文法をマスターすることの効用は、やはり実際の生きた英文中で学ぶ方が記憶に定着しやすいということと、何よりも英文を読む量が稼げることです。

基礎的な英文法の理解が怪しい方は、時間をかけてでも基礎英文法をマスターしなければならないのですが(長い英検学習で見るとその方が効率の良いからです。)それ以上の人は、英文を読むことにとにかく時間をかけないと、英文に対する読み慣れが作れません。自分の知っている英文法がどのように使われているのか?ということを感覚的に理解し、最終的には英文法を意識しなくてもスラスラ読めるようになることが必要です。その為には、生きた英文を読む場数が必要です。

英文法は結構理解しているのに、英文がなかなかスラスラ読めないという人は、ほぼ全員と言っても良いほど英文を読む時間が足りないことが多いのです。英文法の理解は必要ですが、内容把握をするのに必要となってくる 文脈を把握する力 は、英文法の力だけでは育てることが出来ません。英文を読まないことには形成できないのです。

 

英検 リーディング 英語の発想で読めるまで練習する。

英検1級を受ける生徒さんの中には、あまり居ないように思うのですが、英検準1級位までの受験者の中には、 英文を英語の発想で読めないという人が結構いると思います。これでは、英検の問題ばかり解いていても、なかなか合格できません。

学校教育を批判する訳では無いのですが、原因の1つは、世の中の英語学習者が英文法の理解が不十分で、正しい語順で英語が読めないということ。(たくさんの学生を相手に1人の先生が教えていると、なかなか一人一人のケアが出来ないので、こういうケースが増えると思うのですが、仕方ないかもしれません。)

もう一つの理由は、英語をスラスラ読めるようになるまで練習していないからだと思います。英文構造をきちんと取ることができるのに、読書量が少ないために、スラスラ英語を読む段階にまでなっていないのかもしれません。学生さん達の話を聞いていると、スラスラ読めるようになるまで英語を読んで練習する ということを熱心に訴える先生は少ないようです。

英検の為の指導を生徒さんにしていて、いつも思うことは、道具として英語を使いこなせるようになるまで、練習をするという発想にかけているということです。どんな英文が来ても、ある程度すらすら読むことができ、そしてかなりのスピードで英語を話されても、それなりに対応できる段階まで練習する必要があるという意識を持ってる人は少ないように思います。

英語教師として、この部分を多くの人に強く訴えていきたいと思います。

英検 速読 が出来るようになる為に。2

前回のブログで、英検で問題が速読できるようになるためには・・・ という観点でブログを書きましたが今日はその続きです。

速読ができるようになるために必要になることは、文章構造を早く見抜いて、頭から英文を訳せるようになるということです。ですから、英検過去問題で練習を何回も繰り返しいるだけでは、速読力が形成されないというケースは十分あり得ます。

英検では難易度が高くなってくるほど、問題文を読む量が格段に増えてくるわけですが、速読力がある人は、ある程度全体を読んで解答をしても、それなりに時間があります。ところが、スピードが足りない人はそれができないわけです。そういう方は文章構造を瞬時に把握し頭から訳せる訓練が必要になります。

必要な個所だけを読んで解答することが必要だ とよく言われていますが、これは間違いではないと思うのですが、設問を読み必要な個所だけ瞬時に探せる人はかなり高い英語水準です。その水準であれば、逆に言うと英文全体を読んでも十分に解答できる時間がある訳です。

話はそれるのですが、TOEICでもたまに同じことをする方がいます。酷い方になると『ろくに英文を読めないのに、問題演習を繰り返し、必要な個所だけを探す訓練をすれば点数が上がると思い込んでいる方』がいます。非常に悲しいことなのですが、その発想から抜け出せない人は、TOEIC点数も上がらないのです。

英検 速読 が出来るようになる為に。

難関の英検学習に取り組んでいる生徒さんが、 1次試験を受験したのですが『まだ怖くて採点ができていません。』とある日のレッスンでおっしゃっていました。

『結果かどうか?ということももちろん重要ですが、全体でどういう感じだったのか?知りたいので可能な限り早く状況教えてください。リーディングのほうは全体的にどうでしたか?』:私

『じっくり読む訓練を今までしてきたからか、今までにない位時間ぎりぎりのところで試験が終わったのです。』:生徒さん

『どういうことですか?今まではそんなに時間が余っていたのですか?』:私

『はい。10分とか余っていました。』:生徒さん

『え!!!! どうしてそんなに余っていたのですか?』:私

『はい・・・。』

実はこの生徒さん当英語教室に通われるようになってから、今までとはかなり違う方向で学習を始めたのです。以前教室に通われるまでは、設問を先に読み、必要な箇所だけを読むというスタイルで挑んできたのですが、なかなか点数にならなくて困っておられたのです。以前までの英検試験で時間が10分も余っていたのは、本文全体をほとんど読んでいない為だったのです・・・。

これではまずい・・・ということで生徒さんにお伝えしました。 続きは次回。

英検 リーディング 速読力

前回のブログで、英検準1級試験などの何回も英文をスラスラ読めるようにするためには、まず易しい英文をスラスラ読める必要がある という話をしました。

今日はこれの続きです。

今現在教室に通って下さっている生徒さんの実例をお話ししたいと思います。ある生徒さんの場合なのですが、以前に英検2級を合格点ギリギリのスコアでクリアした方がいらっしゃいます。

英検2級に合格したのと同時に、英検準1級にチャレンジしたいということだったのですが、いきなり英検準1級対策を始めるには、あまりにも、リーディング能力が弱すぎたので「いきなり対策を始めると結局基礎固めに戻らなければならない」という話をしました。

易しい英文がスラスラ読めないので、とにかくまず易しい英文を頭から読めるようにと英検準2級~2級水準位の英文も含めて徹底的に英文を読んで頂きました。

そうすると、最近になって、ほとんど英語の感覚で英文をどんどんどんどん頭から読めるようになってきたのです。以前のように英文を見た後にゆっくりゆっくり考えながら英語を読むという感じではなくなりました。

『そろそろ英検準1級の対策を始めても良い頃合かもしれません。』:私

『本当ですか?ついにそこに到達しましたか?』:生徒さん

生徒さんは感慨に浸っていました。

回り道の様に見えても、実はこれが1番近道なのです。何より英語が道具になってきているところが1番良いと思います。

英検 リーディング 速読力を磨くには?

英検1試験まで残り3週間余となりましたが、皆さん英検対策がうまく進んでますか?

さて今日は、試験直前ギリギリまで続けても効果が上がる、英検問題を速読できるようになるための方法について話したいと思います。

英語で書かれた文章スラスラと読めるようになるためには、英文をたくさん読まなければならないことも確かなのですが、私が生徒さんたちを見ている時に時々感じることが『やさしいものをスラスラ読めるようにする力が不足している場合』です。

英検試験も準1級位になってくると、1文あたりの英文が長くなり、難しくなったりするでしょう。そうすると、難しい英文をたくさん読まなければこういった難しい文章を読むことができないと考えるかもしれませんが(確かにそういう場合もあるかもしれませんが)長い文章も細かく観察すると、割合やさしい文章が組み合わさった状態になっています。そして、英文がスラスラ読めないと言う生徒さんを見ていると、意外にこの優しい文章をスラスラ読むことができない場合があるのです。

英文がスラスラ読めない原因の1つとして、頭から英文を読む という作業に慣れていない場合が結構あります。

こういった状況打破するためには、自分がこれまでに英検などのレッスンで読み込んだ英文を、頭から声に出して読み、同時に意味を理解する ということです。

自分がこれまでに使ってきた英文であれば、内容や構文を把握しているので、この練習をするためには最適なのです。これを何回も何回も繰り返していると、頭の中で日本語から英語に変換しなくても必ず文章を反復していくことができるようになります。

優しい英文をスラスラ読めない方は、そのような点に注意してみて下さい。

次回へと続く。